多文化関係学会とは

「多文化関係学会」は多様な文化の相互作用およびその関係性を、多面的かつ動的に研究する学会である。多様な文化的背景をもった人々が共生する「多文化社会」と密接に繋がり、また日本自体がそのような社会へと急速に変貌しつつある過程で、地域性、民族性、宗教、言語、ジェンダー、職業、世代など、社会を構成する人々の広い意味での文化的相違のために思わぬ軋轢・摩擦を経験しており、世界全体を見渡しても同様のことが起きている。人類の歴史という大きな流れの中で、このような問題の背後にある諸要因を究明し、今後の教育・実践に活かすための研究が「多文化関係学」である。

 国際関係論が、政治・外交など国家間の権力関係を研究の中心に置いているのと比べ、多文化関係学は個人レベルから組織・社会・国家レベルに至るまでの諸問題を文化性、関係性および超領域性という視点を軸にアプローチするものである。より具体的には、日本と世界の諸地域との関係、特に、これまで研究の蓄積の少ないアジア太平洋地域との比較文化研究や日本国内の多文化についての研究を重視し、日本人の異文化接触をめぐる諸問題を言語、コミュニケーション、心理、教育、ビジネス、環境、交流史などを切り口として、多面的にアプローチする。このような研究はこれまでの学問体系を横断的に切り開くものであり、新しいパラダイムの転換をも視野に入れたものである。


多文化関連学会とは

多文化関係学会について「多文化関係学会」(Japan Society for Multicultural Relations−JSMR)は、2002年6月22日に青山学院大学で設立総会および記念シンポジウムを開催し、約120名の参加者を得て正式に発足しました。英語名は発足当初、Japan Society for Intercultural Relationsでしたが、2003年度に現在の名称に変更しました。

 学会の具体的な活動としては、理事会での決定に基づき、年次大会、学会誌『多文化関係学』の発行、『多文化関係学会ニュースレター』の発行、関東地区、関西地区、北海道・東北地区などにおける研究会活動、会員名簿の発行、さらには他学会、他団体との共催によるシンポジウム、ワークショップの開催など、様々な活動を行っており、今後は海外との諸関係も築いていく予定です。尚、初代会長の石井米雄氏(現学会顧問)は学会設立時に私財(100万円)を学会に寄付され、現在その資金は「石井ファンド」として学会発展のために運用されています。