11月30日(土)九州地区研究会の開催

日時:2013年11月30日(土)13:30 - 16:30
場所:九州大学西新プラザ中会議室

講師1:李暁燕(Li XiaoYan)氏(九州大学大学院比較社会文化研究院・助教)
テーマ:多文化グループワークにおける「共修」
Integration Learning through Multi-cultural Group Work

概略:
複数の異なる言語と文化を持つ人々で構成される多文化グループワーク(以下、GW)は教育現場で注目されている。筆者は、早稲田大学の「考えるための日本語」と北陸先端科学技術大学院大学 (JAIST)の「知識科学概論1」の事例を通じて多文化GWにおける「共修」を考察する。
「考えるための日本語」は2010年4月より7月まで筆者が参与観察した早稲田大学日本語教育研究科のオープン科目である。社会で生きていくために個人は何ができるかという問題を、日本語による議論を通して検討する講義である。『知識科学概論1』はJAIST知識科学研究科のカリキュラムの中核となる科目であり、各回の講義の後はGWが実施される。GWでは、協調性・責任感、他者の意図の理解・尊重、自分の特性の認識などを高める試みをしている。
以上の二つの事例から、多文化GWは「表現 (articulation)」⇒「共有 (socialization)」⇒「統合 (consolidation)」⇒「内省 (internalization)」のスパイラルで行われることを明らかにした。多文化GWは自分とは異なる文化背景や価値観を持つ他者を尊重し、対等な学び手として共に創造を生み出すプロセスであることがわかった(Li & Umemoto, 2013)。

講師2:余銅基(Yeo DongKi)氏、ディヌーシャ・ランブクピティヤ(S. M. Dinusha Thilanganie Rambukpitiya)氏、藤野謙一(Fujino Kenichi)氏、張暁蘭(Zhang Xiaolan)氏(九州大学大学院比較社会文化学府「チームで学ぶ生活日本語実践チーム」)、松永典子(Matsunaga Noriko)(九州大学大学院比較社会文化研究院)

テーマ:チームで学ぶ生活日本語実践
The Practice of Learning Daily Japanese Language in Teams

概略:
九州大学大学院比較社会文化学府では、九州大学伊都キャンパスに在籍する留学生の家族を対象とする日本語クラスを開設・運営している。受講生をレベル別チームに分け、チームごとに九州大学大学院比較社会文化学府日本語教育専攻の大学院生が授業に対応した。各チームには受講生の母語と同じ母語の大学院生又は第三の言語でコミュニケーションが可能な大学院生が配置された。当日本語クラスは、特に決まったテキストは使用しないで、必要に応じて教材・教案を作成し、受講生の様々なニーズに応えていたという特色がある。受講生が留学生の家族であり、一般の学習者とは異なるニーズも持っていたこと、受講生はもちろん指導役としての大学院生も含めて日本語クラス全体が多文化環境であったことが特に注目される。平成25年度の留学生の家族を対象とする日本語クラスの運営状況及び日本語クラスでの授業にかかわった大学院生の声を報告する。

講師3:古田三志(Furuta Mitsushi)氏(さくら日本語教室)、尾林 茂 (Obayashi Shigeru) 氏(高取日本語教室)
テーマ:地域日本語教育を「地域で創る」プロジェクト
Japanese Education By the Community and For the Community Project

概略:
福岡市における日本語ボランティアの揺籃として非常に重要な役割を果たしてきた「日本語ボランティア養成講座」は、平成7年に始まり、長らく早良区主催の直営事業として早良市民センターで開催されて来たが、平成25年度は福岡市国際部主催の民営公募事業としてリニューアルされた。これを受け、福岡市内及び近郊で活動中の7つの日本語ボランティア教室が有志連合体「福岡日本語ボランティア養成共同事業体」を立ち上げ、“ボランティアによるボランティア養成講座”の開催に向けた取組みを開始し、日本語学校やFMラジオ局とも連携したコラボ企画として、この9月からの養成講座に加え、来年2月のフォローアップ研修会、1月~3月のラジオ番組を計画した。これらは、いずれも現在進行中の段階であるが、ボランティア団体がこのような取組みを始めた経緯、それを可能ならしめた背景、取組の概要などについて報告する。

交通アクセス:
http://www.kyushu-u.ac.jp/university/institution-use/nishijin/sisetunoyoyaku.htm

申し込み方法 参加は無料です。
研究会後(16時30分~17時)に、懇親会を兼ねた簡単な茶話会を予定しています。
氏名、所属、メールアドレスを記入のうえ、タイトルに「九州地区研究会申し込み」と記入してください。
担当:松永典子(九州大学): mnori◎scs.kyushu-u.ac.jp(◎を@に変えて下さい)
【申し込み期日】11月29日(金)。



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